展覧会について

「木と紙と土展・やさしい形」
2009年「木と石と紙展」2010年「木と紙と古いもの展」と続いて第3回目となる綾部交流プラザでの展示です。3人の作り手による自主企画の展覧会。毎回1000名を超す来場者と好評を頂いていますが、今回で最終回となります。
毎回、テーマを決め、私たちのモノつくりの思いを形にしている展覧会ですが、今回のテーマは「やさしい形」 前回の「時間がつくるもの」というテーマを考えて展覧会の準備をしている時に、モノが風に化けていくまで、現代人はモノとつき合っていくことができるのだろうか?もしつき合っていくのならどのような形が必要となるのだろうか?そんなことを考えていく中、一つの答えが浮かんできました「やさしい形」です。
「やさしい形」を表現するというのは、作り手にとって、とても照れくさく、これはあえて言葉にして表現するものではないのかも知れません。ただ、こうも大量生産、大量消費がすすみ、モノが簡単に捨てられていく中で、私たち作り手が、きちんと問題定義をし、表現することが必要であると考えます。
普段の展覧会では、見せることのできなかった私たちのちょっと照れくさい部分をお見せすることで、見るものの心にモノとの付き合い方を含め暮らしの提案をし、それらのことについて会話が始まれば・・・。そんな風に想像し、制作に励んでいます。

「やさしい形」
人とモノが永くお付き合いをしていく時に必要なものはなんだろう?
その一つに「やさしい形」と言うものがあるのかもしれない。
では、やさしい形とはどんな形?
目を閉じ、手の中に生まれる形が今までも、そしてこれからもずっと手の中におさまっている形。
山に生える一本の木のような木工作家大益牧雄と
あたたかいおむすびのような陶芸家清水善行
ぺらぺらな紙のような和紙職人ハタノワタル
が考える、ちょっと照れくさい、それでいてちょっとまじめな「やさしい形」のご提案です。
会場の綾部市交流プラザは、安藤忠雄氏設計の建物。およそ600㎡ある室内と、その周りを囲む室外の水上に、それぞれの場と呼吸するように作品を展示します。



■昨年の「木と紙と古いもの展」のテーマです
「時間がつくるもの」
時間がつくるものに風化というものがあります。風に化ける…と書きます。この上ない自由と美しさを含んだ現象。私たちがつくるものは風に化けることができるのでしょうか?
モノの生死に向き合ってきた、木工作家の富井貴志、和紙職人のハタノワタル、モノと人をつなげてきた恵文社一乗寺店生活館の椹木知佳子、3人の展覧会です。


■一昨年の「木と石と紙展」のテーマです
「地球ってすごい」
安藤忠雄氏の設計の建物です。
水に囲まれた建物内外に
その場と呼吸するように作品を展示します。
素材の持つ力に導かれて今の仕事をさせて
いただいている私たちですが
今、その魅力を伝える事に必然性を感じ
展覧会を企画しました。
木・石・紙に向き合っている時
ハッとする事があります。
その時、
「地球ってすごい。」
と思うのです。

We are holding an exhibition at Ayabe Communications
Plaza that is designed by Tadao Ando.
This building is surrounded by the water and our works
are in harmony with its environment.
Since we are fascinated by the beauty and potential of
raw materials, we feel vocation for creating hand-made
works using raw stones, woods, and traditional Japanese
papers. Their attractions also made us to hold this
exhibition to introduce about fascination of raw materials
through our craftworks.
When we work upon raw stones, woods and hand made
Japanese papers, we always meet artistic beauty of the
raw materials, and we feel grateful for the mother earth.