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*モノノートMによる取材後記<Part1>はこちらから。
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話も中盤にさしかかり、ようやく私の緊張もほぐれてきたところで、いよいよ本題に。
毛利「そもそもですが、清水さんはどうして陶芸家になられたんですか?」
清水「それは安易なきっかけですね。
もともと体をつかう仕事がしたいっていう想いはあったんですが、京都の専門学校で土に触れる内にどんどん引き込まれていったという具合ですね。焼き物でやっていくと決めた時や独立したときも、すごく周りの人たちの支えが大きかったと思います。」
のばら「この人の場合、作品の発表も展覧会だけでやってきて、環境で言えばすごく恵まれているんよね。だけどその分、すごく努力もしてて。」
毛利「そうなんですか!陶芸家さんは、どこかのお店に常設で置いてもらってるものだと思ってました!」
清水「僕は、自分の作った作品はあくまでも『提案』だと思っているんです。それでメッセージを伝えることが目的というわけではなく、単純にそのモノの良さとか、心地良い感覚、五感などを大切にしています。だから、提供というか、…低姿勢なんです。」
毛利「なるほど。」
清水「それから、僕の略歴にも登場するくらい大きな影響を与えている『佐々木志年』さんという人がいます。
この人は、身一つで道具を携えながらその土地に出向き、地産の魚や野菜を使った日本料理を提供し、室礼までする人です。その人と何度か一緒にお仕事をさせてもらったことがあるんですが、本当に素晴らしい人なんです。」
毛利「うわぁ!いいですね〜!料理といえば、私も大学で精進料理を学んでいるのでわかるんですが、不思議と、器で料理の見栄えが全然変わりますもんね!」
清水「そうですね。僕も料理は好きなので、そういった形にとらわれないスタイル、器を提供していきたいと思っています。」
そう丁寧に仰る物腰はとても穏やかで、謙虚だ。
かと思えば、とてもこだわりをもった哲学的なところもある。
そんな清水さんに、思い切って「趣味は何ですか?」と聞いてみた。
「ギターを弾くのが好きです。」と、清水さん。
是非にとお願いし、一曲披露してもらうことになった!
「それではリクエストにお応えして」と、
箸休めに清水さんのブルースを一枚。
清水「そうですか?これはドブロ・ギターっていいます。
展覧会へ行くときもちょくちょく持っていったりするんです。会場で演奏会をしたこともありますよ。」
毛利「それじゃあ、今回の展覧会でも一曲ご披露頂け…?」
清水「まぁ、気が向いたら持っていきます。」
毛利「はい、楽しみにしています!!」
ということで、次に私は工房へ案内してもらうこととなった。
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