ハタノ「こっちの畑はほとんど手入れしてなくても、ちゃんと成長してくれるんやけど、家の前の畑は始めてまだ3年で全然育ちが悪くって…、もうアカンのんとちゃうかって思ってるねん。」
毛利「そうなんですか…、でもこっちの畑、土がふかふかですね!」
ハタノ「うん、何でかようわからんけど。そこらへんは水やんに聞いたらわかるんやろうなぁ。」
水やんとは今回の飲食で出展頂く「水田家の食卓」の、水田さんのこと。
ハタノさんとは綾部の三土市*などで一緒に活動をされている。私から見ればマブダチ☆
毛利「和紙の原料は楮の他に何があるんですか?」
ハタノ「ミツマタ、ガンピやね。楮は1年ごとの年輪が良いから毎年12月〜2月に収穫してて、1株から大体20本くらい採れるんよ。鹿が楮の芽、好きでな〜(笑)」
毛利「ふむふむ。」
ハタノ「紙漉きは、無心になれるのが良くって、これを生業にできてるのが楽しいんよね!」
毛利「おお!出た!大益さんにつづく無心!」
ハタノ「(笑)紙の加工をしたりするのは、和紙をもう一度使ってもらったり、魅力を伝えるためにやってるところがあって、和紙の品質と価格の最低ラインは決まってるから、どれだけ段取り良く漉けるかがポイントで、紙の厚み・形の均一性・納期を守る・原料の量の把握 とかの正確さを求められる仕事やね。」
ハタノ「それと、田舎暮らしや昔からの文化や伝統を大切に保管していきたい気持ちがあって…、ここら辺に住んでるおばちゃんとかでも、大してお金持ってるわけではないのにすごい楽しそうで。
それはやっぱり、この土地での暮らしが好きやからと思うねんなぁ。だから仕事は生きるための手段にすぎないし、お金じゃなく気持ちの交換が大事やと思う。そういう僕らの文化を奪った原発には怒りを感じてる。」
毛利「そうですね、原発は本当に要らないです。」
そんな会話をしながらも、作業はたんたんと続いていく。
これは、収穫後「黒谷」へ持って行き、「楮蒸し」をするために1m10cmほどにカットしたものを束ねているところ。
毛利「ハタノさんは和紙職人だけでなく、画家でもあり、チラシのデザインからホームページの運営などの広報、イベントの企画など幅広く活動されていますが、どうしてそういった幅広い活動をされているんですか?」
ハタノ「それは感覚の表現っていうのは、現場のリアリティがないとできないし、流行とかのムーブメントにも思想がほしいし、作りたい。
ハタノ「さて、楮もしばり終わったし、お昼行きましょか。竹松うどん。」
毛利「念願の竹松うどん〜!!!」
ハタノ「あれ、こないだ里山ゆたか市で食べへんかったん?」
毛利「いや、頂いたんですけど、薪で茹でてるのはまだ食べたことがなかったんで(笑)」
ハタノ「じゃあ、うどん食べ終わったら、一旦うちに帰って、その後『黒谷』へご案内します。」
毛利「はい、よろしくお願いします!」
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